【団体ツアーガイドに密着】然別湖ネイチャーセンター

十勝西部の鹿追町にある然別湖で、アクティビティを通して自然と触れ合う体験を提供しているのが、然別湖ネイチャーセンターです。ガイドの石川昇司さんは、この道30年の腕利きガイド。ネイチャートレッキングやカヌー、シーカヤックなど、さまざまな手段で訪れる人たちに然別湖の自然の豊かさを伝えています。今回は学生の団体旅行の1日に密着。幅広いアクティビティを提供している然別湖ネイチャーセンターならではの1日を追いました。

然別湖ネイチャーセンター チーフマネージャー
石川 昇司さん

上士幌町出身。アウトドア雑誌に掲載されていた「然別湖ネイチャーセンター」の記事を見つけ、アウトドア好きが講じて平成2年に入社。現在はチーフマネージャーとしてスタッフのマネジメントも行っています。北海道マスターガイド認定者。北海道アウトドアガイド資格者(山岳・自然・カヌー)。
■好きな食べ物 イワナの塩焼き、ダッチオーブンなどで作るキャンプ料理
■趣味 旅行、車中泊、キャンプ、潮干狩り、登山、釣り、スキー、スノーボード

石川さんの学生団体旅行受け入れ時の1日の流れ

学生の団体旅行のガイドに密着

【8:00】然別湖ネイチャーセンターに集合

然別湖のほとりの2階建ての建物。1階には然別湖ネイチャーセンター、2階にはフレンチベーグルが人気のcafeムバンチがあります。まずは石川さんと合流し、本日の予定を確認。朝イチの仕事は然別湖の観光トイレの掃除と、周辺のゴミ拾いからスタートです。



【9:00】午前のカヌーツアーの準備

午前は学生20名ほどのカヌーツアー。二人乗りのカナディアンカヌーのチェックやパドルの設置など受け入れの準備を進めます。



【9:30】学生たちが到着しツアースタート

今日ツアーに参加するのは関西から来たという学生たち。ガイドの自己紹介の後は、ライフジャケットの着用を指導。1人1つパドルを持ってもらったら、体験オリエンテーションがスタート。漕ぎ方のコツや、安全のために覚えてほしいことを伝えます。

漕ぎ方のデモンストレーションもガイドの仕事。行きたい方向に進むための漕ぎ方やバッグの仕方、ブレーキのかけ方、一つひとつ丁寧にお手本を披露します。



【10:10】カヌーに乗り込み出発

練習はここまで。早速カヌーに乗り込み、然別湖へと繰り出します。吉田さんはサブガイドとして1人乗りで同行。カヌーのツアーは参加人数で、サポートするガイドの人数も変わるのだそう。



【10:30】然別湖の湾をめぐるカヌーツアー

※写真はイメージです

カヌーでめぐるのは1の湾と呼ばれる場所。ネイチャーセンターから然別湖を正面にした場合、右手側になる方向です。1の湾にはSNSで有名になった湖底線路のスポットもあり、湖側から見るという稀な体験もできます。

男子学生の2人乗りのボートはあっという間にコツを掴んでぐんぐん加速。そんな時でも石川さんの大きな声が「そっちに行きすぎないでね!」と促します。学生たちを先導するメインガイドの石川さん、中盤で様子を見るサブガイドの吉田さん、一番最後尾で遅れる女子学生たちのサポートを行うもう一人のサブガイドという布陣です。



【11:30】透き通る湖面と山々の美しさに感動

およそ1時間半ほどをかけてゆっくりと湾をめぐりました。途中然別湖の永久凍土が生み出す「風穴」の観察も行い、この土地ならではの自然に少しでも触れることができたのではないでしょうか。運がよければナキウサギを見ることもできるそうです。陸に上がった学生さんたちは「疲れた~」と言い合いながらも満足げでした。

風穴の上に手をかざすと永久凍土が理由の冷たい風に触れることができる。
午前のカヌーツアーを終えての一枚。



【12:00】昼食
カヌーと装備を片付けた後は昼食の時間。事務所でみなさんといただきました。



【12:45】午後のマウンテンバイクツアーの準備

午後のマウンテンバイクツアーの準備をしに、然別湖からツアーの催行場所まで移動します。現地には午後のツアーを担当するガイドさんが、すでに下見などを終えて準備を進めていました。タイヤの空気チェックはもちろん、グローブやヘルメットなど装備品も確認。また20人規模の参加者の場合、実際に走るとかなり長い列になるため、ガイドは先頭、中段、最後尾と配置もそれぞれ。コミュニケーションをとるためにトランシーバーの装着・通信確認も欠かせません。



【13:30】マウンテンバイクツアー開始

学生さんたちが到着し、安全管理のための装備を装着したらツアースタート。メインガイドの松本宏樹(ガイドネーム:まっつ)さんによる体験オリエンテーションの後、すぐに路上に出るのではなく、スタート地点でバイクに問題がないかどうか試乗して確かめます。サドルの高さなどを合わせて、問題なければ出発です。



【14:00】農道、林道、北海道らしい風景のサイクリング

農道や林道、草原の道など全10kmほどのルートを走ります。今回は吉田さんも含めて、計4名のガイドがマウンテンバイクにまたがり、参加者を先導、サポートします。午前のカヌーツアーでガイドを担当した石川さんはサポートカーの運転手を務めます。

ところどころで立ち止まってのガイディングもあります。鹿追町の自然のこと、植物のこと、暮らしのことなどさまざまな話を松本さんがしてくれます。林道も木漏れ日がきれいで気持ちよく走れました。



【15:00】大草原の真ん中を走るクライマックス

終盤には牧草地の間の道を走る区間が待っています。見渡す限りの緑の景色に学生さんたちからも歓声が。休憩もかねた写真撮影タイムでは、ジャンプして写真を撮ったりと思い出づくりができたようです。



【15:30】ツアー終了・後片付け

無事にトラブルなくツアーは終了。学生さんたちをお見送りした後は装備の後片付けです。ヘルメットやプロテクターに除菌・消臭を施し陰干し。個数の確認なども行います。後片付けが済んだらこの日の吉田さんのガイド体験は終了。カヌーにマウンテンバイクにと盛りだくさんの一日となりました。

吉田さんから一言

吉田さん

ツアー前に石川さんと一緒にごみ拾いをした時間が印象に残っています。すこし歩くだけで、何かおもしろい知識やお話、発見がありガイドさんの引き出しの多さを感じました。また、然別湖ネイチャーセンターにはほかにも多くのガイドさんが所属しており、それぞれ個性豊かなガイディングにも注目です。インターン受入時期には今日のような修学旅行生を案内することもあるので、いかにわかりやすく、何を、どう伝えるかを考えることが学びにつながると思います。

石川さんから一言

石川さん

ガイドに向いているかいないかは、最初からわかるものではありません。ガイド一人ひとりに個性があり、ガイドの仕方もさまざまなものです。「好きこそ物の上手なれ」「好きは才能のうち」と言いますので、まずは自然が好きとか、人と何かをするのが好きとか、そういった自分の興味関心が少しでもあればOKです。「少年よ大志を抱け(Boys, be ambitious!)」とスタッフ一同思っておりますので、気軽にインターンにチャレンジしてみてください。

まとめ

個人グループの体験はもちろん、団体旅行の受け入れも行っている然別湖ネイチャーセンターでは、ガイド同士のコミュニケーションやつながりが大切にされています。時には十勝管内の別の事業者のガイドさんとも協力しあいながら、安全に自然体験を提供しています。石川さんは「アウトドア業界のガイドは高齢化が進んでいて、然別湖ネイチャーセンターでも一番若いスタッフは30代。若い人にもっと興味を持ってもらえる仕事でありたい」と話してくれました。自然の豊かさを体験を通して伝え、次世代へとつなぐ役割を持つガイドの仕事、まずはインターンで体感してみてください。(2025年9月取材)

然別湖ネイチャーセンター
住所 北海道河東郡鹿追町北瓜幕無番地
電話番号 0156-69-8181
メール lake804m@gmail.com
HP https://www.nature-center.jp/

インターンへのご質問など、お問い合わせは下記までお願いいたします。
メール:tokachi.outdoor.jimukyoku☆gmail.com (☆を@に変更して送信してください。)
担当:帯広市地域おこし協力隊 吉田萌葵(よしだもえぎ)

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