古い日本家屋や、歴史ある建造物を改装したカフェやレストラン。昔懐かしい趣を感じつつ、落ち着いた空間を楽しめると人気です。
今回は、十勝にあるおすすめの古建築グルメスポットを3軒ご紹介。長い時間を重ねた「古い建物」の歴史を感じながら、ゆったりとした時間を過ごしてみるのはいかがでしょう。
【築90年】久呂無木/帯広市
歴史を繋ぐ
和洋折衷の古民家
木造平屋建ての久呂無木は、昭和7年頃、第4代帯広町長・横瀬農夫也氏の私邸として建築されました。横瀬氏が生まれ故郷の茨城県に帰った後は、島田病院(現・帯広厚生病院)の院長であった島田五一氏が病院の社宅として買い取り、現在は久呂無木がそば屋を経営しています。
8名ほどの席が用意された洋間は、窓の様式やシャンデリアなど、細かいところにも大正ロマンを感じる設え。奥に広がる和式は縁側のついた開放的な大部屋です。
そんな和洋折衷の店内でいただくメニューが豊富な蕎麦は、どれも絶品。石臼で自家製粉したつなぎ2割のそばは手打ち手切りで、のど越しの良さが特徴です。つけ汁にも化学調味料は一切使用していません。モダンな空間で、滋味深いそばを心ゆくまで味わってください。
そば切り工房 久呂無木
電話番号 0155-23-4800
住所 帯広市東4条南8丁目13-1
営業時間 11:00~14:30(品切れ次第終了)
定休日 水曜(祝日の場合翌日)
【築80年以上】石倉家/清水町
趣深い店内で
ブランド牛を好きなだけ
清水町御影の駅前にある石倉家は、築80年以上の石造りの蔵をリノベーションし、2017年にオープンしました。入り口を抜けると木を基調とした空間が広がり、高い天井と、そこに架かる梁が倉庫の名残を感じさせます。
石蔵の所蔵者が肉牛の生産者であることから、メニューには清水町のブランド牛「十勝若牛」の部位名がすらり。地元民でもなかなか手に入らない十勝若牛を注文通りのグラム数で焼き上げるという珍しいスタイルは、産地だからこそ実現できること。それぞれの肉質が丁寧に書かれたメニューを目で追うだけで、思わずお腹が鳴りだします。
歴史に思いを馳せながら、清水町ならではの味わいに舌鼓を打ってみてはいかがでしょう。
石倉家
電話番号 0156-63-3336
住所 清水町御影本通1丁目5-1
営業時間 11:30~15:00(L.O14:30)
定休日 月・火曜
【築103年】さかい珈琲/帯広市
海外の建造物を連想させる
レンガ造りの佇まい
西2条通り沿いにあるさかい珈琲。その建物は国の登録有形文化財にも指定され、100年以上の歴史を誇ります。通称「赤レンガ」と呼ばれ、市民から親しまれてきた建物は、石油ガスや車両販売などを展開する、宮本商産の旧本社ビルとして建てられました。
さかい珈琲がここにお店をオープンしたのは2年前。1952年の十勝沖地震にも負けなかったという「赤レンガ」を後世に残したい、宮本商産はそんな強い思いから、建物を使ってくれるお店を探したそうです。外壁には今も「MIYAMOTO」と社名ロゴが刻まれ、社長室は予約優先席として使用されています。
当時の造りを活かした重厚な雰囲気の中で、こだわりの珈琲とパンケーキを召し上がれ。
さかい珈琲 帯広店
電話番号 0155-67-6061
住所 帯広市西2条南5丁目1
営業時間 9:00~20:00
定休日 無休
※掲載内容は2022年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。