古い日本家屋や、歴史ある建造物を改装したカフェやレストラン。昔懐かしい趣を感じつつ、落ち着いた空間を楽しめると人気です。
今回は、十勝にあるおすすめの古建築グルメスポットを3軒ご紹介。長い時間を重ねた「古い建物」の歴史を感じながら、ゆったりとした時間を過ごしてみるのはいかがでしょう。
【築100年以上】麵処 田楽/音更町十勝川温泉
日本人の和の心をくすぐる
風情ある趣と奥深い味わい
北海道十勝に多数の開拓民が流入した昭和初期。その頃に建てられた水田農家の家屋は、十勝でも屈指の人気ラーメン店として今でも大切に使われています。
十勝川温泉・笹井ホテルの駐車場内に移築されたのは約40年前のこと。ギャラリーや飲食店などに活用された後、12年前に現オーナーの藤本さんに見初められ「麺処田楽」として生まれ変わりました。
昔ながらの高い切妻屋根に北海道の冬に耐えるための二重の出入り口。梁や柱はもちろん、店内に置かれている棚や時計にいたるまで当時のもの。タイムスリップしたかのような空間で食べる「十勝あつ麺」は、道民のノスタルジーをほっこりと、温かく包み込んでくれる逸品です。
麺処 田楽
電話番号 0155-46-2337
住所 音更町十勝川温泉北15丁目1 笹井ホテル駐車場内
営業時間 11:00~~21:00(L.O.20:30)
定休日 火曜
【築93年】焼肉KAGURA/芽室町
未来に残したい
赤レンガ倉庫と未来めむろうし
昭和4年頃に建てられた赤レンガ倉庫を改装した「焼肉KAGURA」。当時は農協の豆を保存する倉庫として使われていましたが、昭和39年、芽室大火に見舞われます。しかし丈夫なレンガ造りの建物は残り、周辺地域への火の周りを食い止めました。倉庫の解体を聞きつけたオークリーフ牧場のオーナーである柏葉さんは、芽室の歴史や文化を刻んだこの建物を未来に残したいという思いで、焼肉KAGURAをオープン。
柏葉さんが育てる未来めむろうしは、甘みがあり旨みが強いのに、後味がクリアでやわらかな肉質が特徴。これを100%使用した「手ごねハンバーグステーキセット」は一番人気のランチメニュー。尾藤農産のジャガイモをはじめ、ハーブ卵など芽室産食材を中心に、素材の味を活かした料理を楽しめます。
焼肉KAGURA
電話番号 0155-62-8929
住所 芽室町東2条1丁目1-7
営業時間 11:30~14:30(L.O.14:00)、17:30~21:30(L.O.21:00
定休日 水曜(祝日除く)
【築103年】松久園/芽室町
次世代に引き継ぐ
大正建築の魅力
木彫りのニジマスが飾られた趣ある入り口をくぐり、磨きこまれた床に一歩足を進めると、「ミシッ」と歴史を感じさせる音。ふすまの向こう側には畳敷きの清涼な空間が広がります。
1階100坪、2階61坪という大建築が建てられたのは大正7年。実に103年前です。 1代目にあたる松久一治(いちじ)さんが自宅として建設。昭和29年、2代目正光さんが養殖業を始めたことをきっかけに、昭和36年よりニジマスを使った料理の提供が始まりました。
人気のニジマスのあらい、唐揚げ、そして手打ちそばまで、メニューのほとんどが創業当時からの味を守り続けているそう。店内には足寄産のエンジュを使った見事な大黒柱や梁、大正時代に流行したという糸ガラスの欄間(らんま)など見どころがいっぱい。
料理に舌鼓を打った後は、まるで重厚な雰囲気の店内をじっくり堪能してください。外にはニジマスの養殖池やサボテン園もあり、食事後の散策もおすすめです。
蕎麦とにじます料理
松久園
電話番号 0155-65-2321
住所 芽室町美生1-20
営業時間
11:00~15:00
テイクアウト 9:00~15:00(お渡しは10:00~17:00)
定休日 水曜
※掲載内容は2022年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。