武田 
生産量・消費量ともに年々増加し続ける国産ナチュラルチーズ。そのうち、約半分以上が十勝で生産されており、知名度のみならず生産量でも圧倒的なシェアを誇っています。
今回はそんなナチュラルチーズの種類を改めてご紹介。十勝で生産されているチーズとともに、それぞれの特徴をおさらいしてみましょう。
ミルク本来の味わいを楽しむ【フレッシュ】
ミルクに乳酸菌、もしくは酵素を加えて固めたものからホエーを除去したのがフレッシュチーズ。熟成させないため他のチーズよりも水分を多く含んでおり、ミルク本来の甘みやほのかな酸味を楽しめます。初心者でも食べやすいチーズです。
A
さけっちょ
乳 life 坂根牧場
70g/460円（農場価格）
子どものおやつにも、大人のおつまみにも。幅広い世代に人気のさけっちょ。機械ではなく工房で一つひとつ手で伸ばして作っているため、モチモチとしたやわらかい食感が楽しめます。
B
フロマージュ・ブラン
広内エゾリスの谷チーズ社
300g/810円
まろやかでヨーグルトのようなフレッシュチーズ。一般的なものより水分を切っているため、そのままホイップクリームのように使うことができます。料理用、製菓用としても便利です。
C
モッツァレラチーズ
湖水地方牧場
100g/1,080円
水牛の生乳で作るモッツァレラは、チーズの本場イタリアでランクが高いものとされています。湖水地方牧場で搾乳している地中海イタリア水牛の牛乳は、乳質が高く甘い牧草の香りがします。
カビを繫殖させチーズを熟成【青カビ・白カビ】
内部に菌を植え付けて熟成させているのが青カビチーズです。独特の香りと刺激的な風味が最大の特徴。濃厚な味わいと強い塩味には根強いファンも。
いっぽう白カビは、表面に白カビを繫殖させて熟成。熟成が進むと中身がやわらかく、クリーミーでとろけるような風味に変化します。
D
ベルネージュ
十勝野フロマージュ
70g/1,026円
北海道産の生乳にクリームを添加しました。爽やかな生乳の風味と濃厚なコクが特徴。ベルネージュはフランス語で「美しい雪」という意味。可愛らしいパッケージも素敵です。
E
きまぐれブルー
さらべつチーズ工房
100gあたり/1,100円
やや灰色がかったカビが特徴の本格濃厚派は、国内でも高い評価を得ています。ピリッとした青カビならではの刺激とねっとりクリーミーな口当たりが魅力的。
F
笹ゆき
共働学舎新得農場
250g/1,684円（農場価格）
クマ笹の抗菌作用により、一般的なものと比べ白カビ特有の強い香りを比較的抑えつつ、しっかりと熟成させています。熟成状態が進むにつれ、ワインとの相性も爽やかな白からコクの深い赤へと変わります。
保存性が高く使い勝手も抜群【セミハード】
ナチュラルチーズの中でも保存が効き、食べ頃が長く続く半硬質チーズ。生乳を固めた後、プレスして水分を少なくしています。クセがないため食べやすく、そのまま楽しむのはもちろんさまざまな料理に使える、活躍の場が広いチーズです。
G
テレアイーネ
香林農園
100g/1,366円
2ヵ月以上熟成した山羊乳のチーズ（シェーブル）。鼻に抜ける山羊独特の風味と、コクのある優しい味わいで食べやすく仕上がっています。テレアイーネはアイヌ語で「ずーっと、待って」。
H
ジャージーゴーダチーズ
十勝加藤牧場
100g/810円
健康に育てたジャージー牛の生乳100％を使用したゴーダチーズ。低温で10ヵ月以上熟成させ、旨みを凝縮させたジャージーミルクならではの風味豊かなチーズに仕上げています。
I
大地のほっぺ
チーズ工房 NEEDS
300g/1,512円、ミニ180g 1,080円
ほっぺのようにやわらかく、ミルクのお餅をイメージして作られるNEEDSの人気商品。あっさりとした味わいの中にもコクがあり、滑らかな舌触りが特徴的。チーズトーストなど加熱も◎。
長期熟成が生む濃厚な旨み【ハード】
セミハードチーズよりさらに水分が少なく、数ヵ月～3年ほど長期熟成させる硬質チーズ。時間が経ったものをカットすると、タンパク質が分解されてできる斑点、アミノ酸の結晶が見られ、濃厚な旨みや風味、コクがある味わいに。そのまま食べたり料理にも幅広く使えます。
J
酪佳
さらべつチーズ工房
100gあたり/800円＋税
さらべつチーズ工房の代表作。12ヵ月以上の熟成を経たゴーダタイプの長期熟成チーズは、凝縮されたコクと深い旨みが広がります。熟成が進むほどオレンジに。
K
槲（かしわ）
チーズ工房 NEEDS
150g/1,080円
4ヵ月以上の熟成期間中、毎日職人の手で磨かれることで旨みが増し特有の深いコクが。ナッツのような香りは芳醇で、食べ口は濃厚。赤ワインと合わせたり、削って料理のアクセントに。
L
森のカムイ
ハッピネスデーリィ
100g/700円
パルメザンの乳酸菌で8ヶ月以上熟成。ホクホクとじゃがいもを思わせる風味で、かむほどに濃い味わいがあふれます。そのままおつまみとしてはもちろん、すりおろしてサラダやパスタにも。
マイルドなものから上級者向けまで【ウォッシュ】
菌を植え付けた表皮を塩水やお酒で磨きながら熟成させるのがウォッシュチーズです。表面の匂いが強烈なため、他のチーズよりも上級者向けと印象を持たれがちですが、中にはマイルドな味わいで食べやすいものも。熟成中の洗い方により風味が決まるので、生産者の個性が感じられるチーズです。
M
バーボンウィスキーウォッシュ
十勝野フロマージュ
120g/1,026円
カマンベールチーズの表面をバーボンウィスキーでウォッシュして熟成。バーボンの香りがチーズ全体に広がり、ブルーチーズの風味にも少し似た、個性的な味わいです。
N
さらべつウォッシュ
さらべつチーズ工房
100g/600円＋税
塩水で洗うウォッシュタイプ。弾力のあるむっちりとした食感。ウォッシュタイプにしては穏やかで食べやすい味わいです。
O
チモシー
半田ファーム
100g/680円（農場価格）
塩水でチーズの外側を磨いたウォッシュタイプ。牛乳の濃厚な味わいがあり、まろやか。そのまま食べて牛乳本来の香りを楽しむのもよし、パスタやグラタンに混ぜて味にコクを出すのもよし。
※掲載内容は2022年10月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。