自分たちの手で育てたからこそ、肉が一番輝く方法を知っています。
ひと皿に込められたさまざまなストーリー。
生産者の想いを受け取って、いただきましょう。
松橋農場の松橋牛(農家バル FOOD BABY)
サシを入れず、牛本来の赤身の旨さを追求した黒毛和牛
松橋農場の4代目オーナーである松橋泰尋さんが作り上げた農家バルFOODBABY。店のコンセプトは、十勝の生産者と消費者をつなげるプラットホームであること。初めは15軒の取引農家からスタート。そのうちに取引している生産者が、別の生産者を紹介してくれてどんどん輪が広がり、今では120軒を超える生産者の食材がメニューに使われています。そもそもなぜ農場主が飲食店を経営することになったのか。人と関わることが好きな松橋さんは、業界のさまざまな人たちとコミュニケーションをとる中で、それぞれに熱い想いを抱いていることを知りました。「食材を調理することで、お皿の上にみんなの想いを表現したい。そしてたくさんの人に食べてもらいたい」。シンプルな、だからこそ強い想いが、食材そのものが主役を張るメニューがおいしいと評判の、農家バルFOODBABYを誕生させたのです。
更別村で長く畜産を営んできた松橋農場。農場では、牛の繁殖、肥育、販売までのすべての工程を一貫して担っています。さらに、牛たちには農場内の50ヘクタールある畑で採れた芋、豆、麦の規格外品に、オカラやビール粕を加えて乳酸発酵させた飼料を与え、それを食べた牛たちのフンを堆肥として利用するという、農畜循環型農業を行っています。農場を代表するブランド「松橋牛」は、できるだけサシを入れず、牛が本来持つべき健康的な赤身に特化した旨みの強い和牛肉です。もちろんFOODBABYでもトップクラスの人気を誇る食材。さまざまな部位を味わうことができます。
元々「お肉だけのお店というイメージにはしたくなかった」と松橋さん。オープンしてからしばらくは肉のメニューがあまり多くなかったといいます。しかしコロナが始まった2020年から、肉を卸している飲食店との取引が激減。月間で4トン分もの牛肉が余ってしまう事態に。子牛から販売まで3~4年をかけて育てている松橋農場にとって、自分たちが手掛けた牛たちが食べられずに残っていくという残酷な現実を突きつけられました。このことをきっかけに、現在では通常出回らないような「肩三角」や「ヒウチ」など、希少な部位も店のメニューに取り入れ、松橋牛を余すところなく味わえる店として人気を高めています。
「生産者の数だけあるストーリーをしっかりと受け取って、皿の上でどう表現するか」が大切だと松橋さんはいいます。どんなストーリーかしっかりと聞きたいですね、と相槌を打つと「こだわりの強い人が多いからさ、話が長げぇんだよ」といたずらっぽく笑って教えてくれました。
農家バル FOOD BABY
電話番号 0155-94-3976
住所 帯広市西2南9-20-1 共同ビル2F
営業時間 17:00~23:00 金・土曜、祝前日~翌1:00
定休日 不定休
エルパソのどろぶた(ランチョ・エルパソ)
食物に対する、「風土がfoodを造る」をモットーに
どろぶたの飼育が始まったのは約25年ほど前。豚がストレスを感じずに、家畜としての人生を全うできるよう、放牧で飼育されています。広大な土地で、その名の通り泥まみれになって自由奔放に暮らしている様子が見られます。ミネラルが含まれる天然の土や、オレイン酸を豊富に含むドングリや草の根を食べるため、肉や脂には臭みがなく、旨味成分のオレイン酸が45%以上も含まれているそう。通常の放牧豚より2カ月長い8カ月間飼育され、150~180 ㎏ ほどの体重になったところで出荷。加工から出荷まで自社工場で一元管理しています。レストランではどろぶたを使用した料理が味わえるほか、自社工場で手作りされたソーセージやベーコンなどの購入もできます。
ランチョ・エルパソ
電話番号 0155-34-3418
住所 帯広市西16南6-13
営業時間 11:00~25:00、17:00~22:00(L.O.各30分前)
定休日 月曜
美蔓めん羊牧場のサフォーク種(美蔓亭)
鮮度がもたらす、ラムの驚きの味わい
自社農場である美蔓めん羊牧場のサフォーク種を、常に新鮮な状態で提供。鮮度の良い羊肉は臭みが全くなく、噛むほどに旨みがあふれ出しジューシー。一切冷凍せず、生肉のまま調理するからこそ旨みを逃しません。普段食べる羊肉とは全く違う味わいに驚くはず。
美蔓亭
(びまんてい)
電話番号 0156-62-5033
住所 清水町美蔓西24線89
営業時間 11:00~15:00 ※当分の間短縮営業
定休日 月曜(祝日は営業)
源ファームのケンボロー豚(ファーム内レストラン)
やわらかい赤身と後味さっぱりの脂身
希少種であるケンボロー豚に、チーズホエーを与えて育てる源ファームのケンボロー・ホエー豚。ホエーにはミネラルやビタミン、生きた乳酸菌が含まれるため、肥育された豚は健康かつ臭みがなく、加熱しても肉本来のやわらかさとジューシーさがあり絶品です。
ファーム内レストラン
電話番号 01558-9-6116
住所 大樹町字開進111-1
営業時間 11:00~17:00
定休日 日・月曜(1~3月) 月・火曜(4~12月)
オークリーフ牧場の未来めむろうし(焼肉 KAGURA)
食べる人の健康と子どもたちの未来を願った「未来めむろうし」
十勝でも屈指の農業地帯、芽室町のオークリーフ牧場で「安全なえさを食べた牛だからこそ、安心しておいしく食べられる」をコンセプトに肥育される「未来めむろうし」。抗生物質無添加で、病気に強くなるためにオリジナルでハーブを配合、ポストハーベストしていないことを徹底した飼料を与え、細やかな健康管理のもとで育てられています。その肉質はやわらかく、適度に入ったサシの味わいは、旨みが濃いのに後味と香りがクリアなことが魅力です。牧場の直営店「焼肉カグラ」では一頭買いし、もっともおいしく食べられるよう適した期間熟成。最大限旨みを引き出した状態で提供しています。肥育も提供もこだわり抜いた牛肉を余すところなく味わってみて。
焼肉 KAGURA
電話番号 0155-62-8929
住所 芽室町東2条1-1-7
営業時間 11:30~14:30(L.O.14:00) 17:30~21:30(L.O.21:00)
定休日 水曜(祝日は営業)