北海道で一番標高が高い場所に位置し、「天空の湖」とも称される然別湖。冬は完全結氷した湖上に氷と雪だけでつくられる幻の村「しかりべつ湖コタン」が出現。道内外、国内外から多くの人が訪れる人気の観光地です。暖かくなって幻の村は溶けてなくなり、湖の氷も溶けはじめた、春先の今日この頃。人もまばらになって静かにたたずむ然別湖。もう少し暖かくなったらカヌーや登山に、、、なんて思っていたら「この時期だけのスペシャルな体験、融氷ウォークを開催中」との情報をキャッチ。さっそく体験しに行ってきました。
氷が溶けはじめた湖へ

桜のつぼみ膨らむ帯広市内から車で北上すること1時間、然別湖にはまだうっすらと冬景色が残っています。寒さを吹き飛ばすような笑顔で「ようこそ!」と迎えてくれたのは今日のガイド、然別湖ネイチャーセンターの島田さんと小林さんです。

湖の氷が溶けはじめる春先のわずかな融氷期。安定した氷の上を歩いたり、溶けた部分に飛び込んだり、ぷかぷか浮かんだり。絶好の探検フィールドになる春の湖上を楽しむのが「融氷ウォーク」だそう。
ネイチャーセンターで自己紹介を済ませたら、さっそくドライスーツに着替えます。服の上から着用するスーツは手、足、首は密着するものの、ゆとりがあって動きやすい着用感。キャップ、グローブも装着したら準備完了です。レンタルの防水ケースもあるので、自己責任の範囲でスマートフォンも持っていくことができます。


軽い準備運動が終わったら、いざ湖へ。おそるおそる足を踏み入れたものの、ドライスーツのおかげで冷たさはほとんど感じず、身体は勝手に浮かぶので、泳ぎが苦手な人も安心です。全身がぷかぷか浮かぶ不思議な感覚を楽しみながら、体をならしたら氷に上がって散策スタート。

湖面のひび割れやガス穴など、自然が作り出す現象をガイドの小林さんが解説してくれます。湖底から発生するガスを閉じ込めた氷はとっても神秘的。きれいなポイントを見つけてはカメラでパシャパシャ。


「あ、あそこに泡がポコポコ出てます!」と小林さん。岸辺の氷が溶けている部分で、どうやらガスがたくさん噴出している模様。急いでかけつけたら、大きくドボン! 手前で氷が割れ、小林さんもろとも入水。このころには冷たい水への恐怖感は消え去って、みんなで大笑い。激しく飛沫を立てたり、ゆっくりと沈んで行ったりと、落ち方のバリエーションも豊富。氷のフチを攻める時はドキドキのスリルを楽しむことができます。

雄大な景色のなかで気持ちよく浮かんでいると、「シャラン~シャラシャラ~」という心地良い音色が。これはキャンドルアイスとよばれる繊維状に砕けた氷がぶつかりあって奏でている音だそう。アイスを手に取って光にかざしたり、波を送って音色に耳を傾けたり、贅沢なうっとりした時間が流れます。


楽しい時間はあっという間。きらきらしている湖面を後に、ネイチャーセンターに戻って着替えたら体験プログラムは終了です。
眺めたり、カヌーで浮かんだり、氷上の村で遊んだり。さまざまな魅力で惹きつけられていた然別湖のあらたな楽しみ方を見つけました。氷が溶けて歩けなくなるまで、この時期だけの特別体験。ご予約はお早めに。
【開催期間】
2025年4月10日(木)~5月上旬予定
10:00~
【所要時間】
2時間程度
【集合場所・会場】
然別湖ネイチャーセンター
【参加料金】
1名 10,000円(お一人様参加の場合 15,000円)
【参加条件】
小学4年生以上、身長130~190㎝、胴囲100㎝以下の方。その他:妊娠中の方、ガイドが不適と判断した場合体験メニューに参加できません。
【詳細・お申し込み】
https://www.nature-center.jp/activity/yuhyou/
然別湖ネイチャーセンター
電話番号 0156-69-8181
住所 北海道河東郡鹿追町然別湖畔