【老舗の暖簾をくぐる③】創業57年『龍門』

十勝で50年以上の歴史を刻むラーメン店。地元民が通い続ける理由は、飽きの来ない味わいと店主の人柄にあった。第3回目は、今年で創業57年となる帯広市の「龍門」を訪ねた。

なるべく長く、このお店を続けていきたい

大きな壁に「龍門」と映し出されたお店。中では中華料理店を営む店主の後藤大輔さんが、今日もせっせと仕込みを始める。

今から8年前に、父親のお店を継いだ後藤さん。「小さい頃からここのラーメンを食べてきて、いつかは…と」。22歳の年にはお店を手伝うようになるが、7年目で一度店を離れたという。

「もっとこうしたらと、父と口論になったり。なんだかやるせなくてね」。当時のことを「若気の至りだな」と笑う後藤さんは、お店を離れた後、他の飲食業界で十数年の経験を積んだ。

「中華料理店の世界だけではなく、いろんな景色を見て飲食業界の仕事を一から学ぼうと」。その先に「父の店を継ぎたい」気持ちを再確認。自身の考えを父親に伝えた後、本格的に任されることとなった。

とはいえ、これまでの経験を生かし、レシピはすべて自己流を貫く。追求を重ね、今では「唯一無二の味」と評判に。後藤さんは今後も長く店を続けていきたいそう。「お店を手伝ってくれる元気な人がいれば」と、未来に期待をよせる。

人気メニューの一つである「広東麺(870円)」は海鮮と野菜が入った具だくさん餡、香ばしいモチモチ麺が食をすすめる。飽きの来ない口あたりで、常連さんはもちろん、観光客の舌も唸る味。基本ひとりでお店を切り盛りしているため、一緒に元気に働いてくれるアルバイトを募集中。

龍門
電話番号 0155-24-4821
住所 帯広市大通南26丁目20 
営業時間 11:00~15:00、17:00~21:00(L.O.各15分前)(品切れ次第終了)
定休日 金曜